階段ギャラリー「竹内けんじろう の 角っちょ展覧会」更新です!
今月のタイトルは「ヤツはどこへ行った?」
なんと今月は2作品の同時更新で嬉しいビックリ。
家内制手工業的VRデバイス(=段ボール)を覗き込むと、そこに展開される夜道にヤツが点在する「パート1」と、これまた段ボールで作られたエッシャーの騙し絵的な世界を縦横無尽に歩き回るヤツが点在する「パート2」の2作品。
ヤツがソコ・カシコに居る!
試しに、パート1 の中の視覚認識可能なヤツら それぞれの所感を書いてみます。
中央の青色なヤツ
自己顕示欲の強さを感じるヤツ。背景が夜道なので、露出狂を想像してそう感じたのだろう。ただし、自信がないというか、まだ露出に慣れていない感じもする。手が下がっているからか?いや、慣れていないというよりも、どこか怯えているようにも見える。実は露出狂ではないのかもしれない。ただ単純に、未来の自分がワープしてきて、突然目の前に現れただけなのかもしれない。何かを伝えにワープしてきたのだろうか?それとも、意図せずに時空の歪みがヤツを出現させてしまっただけなのだろうか?とすると、ヤツはもうすぐ消えてしまうのだろう。それは儚い。あと、すぐに消えるのは露出狂と相似しているな。どちらも、会ったことないし、会いたくはないのだけれども。
右側のおさげ髪なヤツ
女性に見えるヤツ。ヤツという言葉は女性にも用いてよい言葉なのだろうか?あとでググろう。
半分埋まっているので身動きが取れないのだろうか?はたまた、上半身がそこに見えるということは、アスファルトを想像した地面は地面ではなく、実は、池?または沼?
美術館にある胸像の様にも見えてきた。その考えに触発され、視線の先には胸像があり、その胸像を見ている人にも思えてきた。沼から胸像を眺めるのはかなり奇特な人だけど、その行為は一度試してみたいとも思った。
右奥の頭の尖ったヤツ
操作盤のボタンをポチっている様にも見えるし、扉を開けて次の部屋に行こうとしている様にも見える。その先は未来なのか、過去なのか?頭の上の尖りがアンテナに見えて、半世紀前の近未来ロボットみたい。
左側の懐中電灯を持ったヤツ
コイツもヤツを探しているのかもしれない。それは、ヤツ自身がヤツであることの証左。
ん?コイツ *も* ?「も」と言っているということは、私も無意識にヤツを探してしまっているということか。背後から照らされている光が見える。コイツも私には見えないヤツに探されているのかもしれない。探しつつ探されている関係。
作品中のそこかしこに点在する「ヤツ」。
目に見えないヤツが、実は目に見えている以上にソコ・カシコに居て、それは、実在しているけど気づかないだけとか、スピリチャル的な存在だから能力者にしか気付けないとか、鑑賞者=私自身の妄想だから他の人には見えないとか、それが発展して、ヤツはワタシの中にも居て、俺がお前でお前が俺で的な、ヤツとワタシとの関係性が関係しているのかもしれない、と思ったらちょっと怖くなってきました。
しかし、しばし鑑賞していると、タイトルの「ヤツはどこへ行った?」とのギャップ(?)に気づく。探さなくても、ソコ・カシコにいるじゃん、って。そしたら、なんだか笑えてきました。
余談ですが、今月は作品の更新に立ち会うことができませんでした、残念... (∵更新する時に、どんなインスピレーションを元に作ったの?とか、そう言った話を聞くのが楽しいので)
ネオンホールにお越しの際は、階段登って右手にもご注目くださいー💁♂️